外科治療は今後必要になるのか

前立腺癌に対する小線源治。滋賀医大・岡本圭生医師がプロフェッショナルな仕事をしていたにもかかわらず職を追われた原因のひつとは病院の収入であったと言われている。

小線源│岡本圭生医師の治療、現在

知っての通り、前立腺癌の治療には現在ダビンチによるロボット支援下手術が一つの治療として確立している。しかし岡本氏の小線源治療はそれをはるかに凌駕する治療成績があり全国から患者が集まっていたようだ。その数1200例以上。当然小線源治療よりダビンチ手術の方が病院の利潤は高いので、病院としては利潤の高い治療をして欲しいと思うのはある意味当然だ。大学病院も独立法人化しているので、仕方が無いところはある。旭川医大の学長がコロナ患者を受け入れたくないのもなんとなく理解は出来る。理想と現実。 手術ではない治療法が再発率を下げ、生存率を上げ合併症も少ないとなると身体にメスを入れる必要は無い。が、そんな低価格の治療が広がると病院は困るし、手術担当する泌尿器科も困るわけである。やることがなくなり、おまんまの食い上げだ。しかし患者視点にたてば、当たり前だが小線源治療を選択したい。だから、そこは患者のためというのを第一に考えるべきだろうと思う。肺癌の治療が将来的に手術でない別の治療法により根治的な治療が出来るのなら、外科医は少なくて済む。100%いらなくなることは無いだろうが、補佐的な立場となるだろう。心臓外科が冠動脈のステントやTAVIが出たときに患者数が減るのと同じことだ。肺癌では最近の分子標的剤や免疫チェックポイントを含めた非外科的治療は大きく進歩している。それでもステージによっては外科治療ほど根治的な治療は今のところは無いのだが、将来的にはわからない。やはり、大学病院は独立法人化せずに、収入を考えないで研究したり、革新的な治療を経済的なことは無視してやるべきなのではないだろうか。

 

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