フライブルクの街並み



フライブルクという地名はドイツ国内に多くありますが、一般にフライブルクと言えばFreiburg im Breisgauのことをいいます。スイスにもFreiburg im Üechtlandというところがありますので、厳密には郵便などではFreiburg im Breisgauと書くべきでしょう。フランクフルトからICEで約2時間フライブルクHBF(主要駅)に到着します。ミュンヘンからだと4時間以上かかりますので、フランクフルト着の飛行機の方が便利。ミュンヘンからだと乗り換え多いんで。でもミュンヘン好きなんで、ミュンヘンに入る方が楽しいですね。フライブルクはドイツ屈指の日照時間で庭でレモンの栽培が可能らしいです。でも冬は雪が降りますから沖縄みたいに温かくは無いです。フライブルクの駅だけでなくドイツの主要駅には階段の横に荷物専用のエスカレーターがあるので、そこにスーツケースを載せると楽ちんなので好きです。日本ではエレベータかエスカレータならいいんですが、階段だとスーツケース抱えて上り下りしないといけないので、本当に重く不便。駅地下のパン屋でプレッツェルを見ると、ああドイツに来たんだと感慨深くなりますね。駅から出ると正面方向が旧市街Altstadtです。いきなり右手前に見えるのは近代的なコンサートホールKonzerthaus Freiburgです。交通量の多い横断歩道か陸橋を渡り、旧市街の入り口に入りどんどん歩いて行くとミュンスター(Freiburger Münster:フライブルク大聖堂)に到着します。このミュンスターいつもなんらかしら工事していて、今はタワー先端の方の工事で何か帽子かぶってるような形ですね。そりゃ、ケルンよりこじんまりしていますが何か気品が感じられて好きです。高さが116mしかないんですけど、周りが低いので大きく見えます。内部はステンドグラスなんかがあり素晴らしいです。この周囲の広場ミュンスタープラッツ Münsterplatz は日曜日以外は毎日市場が開かれて賑やかです。花とか、ブルスト(Brust:ソーセージ)とかシンケン(Shinken:ハム)とか野菜とかパン(Brot)とかなんでもかんでも屋台が出ます。クリスマスにはクリスマスマーケット(Weihnachtsmarkt)になりグリューワイン( Glühwein )とか工芸品とか、移動式遊園地とか何でもかんでも集まります。自分のアパートがsedan strasseにあり割と近く難なく歩いて行ける距離でした。大抵観光客はここを見て帰るわけですが(近くにコロンビホテルColombi Hotel: https://jp.lhw.com/hotel/colombi-hotel-freiburg-germanyという高級ホテルがある)、実は楽しいのはここから1本外れたトラムの通る道沿い、もしくは、もう少し山側に進んだ黒い森Schwarzwald側にあります。おすすめレストランはやはりDattler Schlossbergrestaurantでしょうか。このレストランは私の大学スタッフから送別していただいたレストランですが、眺めが素晴らしく料理も大変美味しい自分にとっては最高のレストランです。有名な Martin’s Brauなどビールは地ビールの店が多いのでビールが好きな人は楽しめると思います。 Karstadt Kaufhofというデパートの最上階でのすらおいしいです。また、5-6月ならやはり白いアスパラガス(Spargel)があるので、これははずせません。大学街なので若い住民が多く明るい雰囲気ですね。フライブルク大学病院は少し駅と反対側で離れていますが、大学は近いので入って受講しても若ければわからないと思います。旧市街はそんなに広くないので十分半日くらいでも回れるのではないかと思います。ただ私個人が大好きな建物はHerz-Jesu-Kircheです。完成度高い教会で緑のツインの屋根が素晴らしい。教会横の芝生の上で寝っ転がって寝ると気持ちいいです(治安は不安な感じですが)。





ドイツの医療保険について




ドイツでの保険は2種類に分かれています。これは公的保険にはいるの私的保険に入るのかという単純なもので無く、公的保険だけに入るのか、公的保険をやめてもっと手厚い私的保険にする(完全保険)のか、公的保険にプラスの形で私的保険を付け加える(付加保険)のかという形になっています。公的保険とはいえ、民間が提供する保険でこれだけは入っていないといけないという最低限のものです。公的保険を提供している民間の保険会社は多くあります。掛け金は、収入の多さによって変化しますが年齢や既往歴などは関係ないようです。私的(民間)保険は年収が6万6000ユーロ以上(838万円)の高給取りの場合(2021年)に入る事が可能です。私的保険の方が支払う掛け金は高いのですが、ではなぜこの保険に入るかにはもちろん理由があります。理由はいろいろですが、一言で言うとPrivat(私的保険)はVIP待遇だからです。また公的保険の患者だけの診療だけだと病院は破産するとも言われています。

私的保険に入りたいという理由は、やはりベテラン医師がより高度な治療をしてくれる可能性が高いということだと思います。大学教授クラスの診察が受けられる権利を持つ(普通は病院で診療してくれる専門医は指名できないし、毎回代わる。もちろん手が空いていれば上級医が診察可能なので運もある)のが大きいです。日本では教授と言っても臨床能力が必ず高いとはいえないとは思いますが、ドイツでは臨床能力はある程度担保されています。私の留学中、面白い光景を目の当たりにしました。私的保険の患者さんの麻酔についてです。つまり手術の時は、私的保険患者に対してはVIPですので、麻酔医も教授が気管内挿管するのが普通ですが、薬で眠らせるまでは教授が手術する患者に話しかけ、寝つけば別の麻酔医が気管内挿管していました。。教授は別の私的保険患者の麻酔へ。。。本音と建て前というか。。まあ、教授がうまいとは限らないしね。。。あと、私的保険患者の利点は診察での待ち時間が相当短いです。また、 国外でも加入した健康保険を使えるとか、加入者個人毎に、広い選択があり、柔軟な給付が受けられる。例えば歯科の補償なども可能です。                    一番私的保険でVIPぽいのは「プライベートの病室」が使用できるということです。一人部屋もしくは二人部屋 公的保険では”Mehrbett-Zimmer”(複数ベット部屋)が普通ですので。  しかし、公的保険でも臓器移植は受けることが出来ますが、基本的には長期の滞在VISAの無いドイツに一時的に居住する外国人は公的保険に加入できません。(日本では外国人は保険に入れます)

日本では個室代は自費で保険でカバーされていません。別に払わないといけません。当然保険がどのようなものでも基本的に医師を指名は出来ないです。5年目医師が手術しようが30年目ベテラン医師が手術しようが同じ診療報酬です。歯科はに日本では保険に最低限のは含まれていますが、良い歯を入れようと思ったら保険は効きません。プラーベート部分が大きいです。

https://www.ryokohoken.org/prices-conditions/

ドイツの手術3



ドイツ・フライブルク大学呼吸器外科の手術室には大きな窓があり外が見えるような構造です。これはハイデルベルク大学ではそうではなかったので、ドイツ全てでは無いと思いますが、初めてこの手術室に入ったときは衝撃的でした。日本の手術室はまず窓は無いです。手術室壁の外に通路がありそこに窓があることはありますが、これは窓があると術者が気が散るからか、耐久的なことを考慮してかなどは不明です。まあ、あまり外から望遠鏡で覗かれてもいやなんで守秘的な意味もあるのかもしれません。今や、日本でも窓がある手術室や、窓が無くてもビデオでタイムリーに家族に手術の様子を見せられるような構造のところもあります。また手術用具は以前にも言いましたが、ディスポ製品というものがかなり少なかったです。つまり日本で使用しているピーナツ(Topffer)などの類です。鉗子に綿球をつけるのが当たり前でした。綿球はサイズがいろいろありました。気をつけないと術野に迷入しますね。術衣も当然選択できる布のもので、大きいサイズしか無く、困るのが首から胸が大きく膨らみダブつくことでした。なんとか工夫しましたが。いかにコストを抑えるのかというのが手術の一つの命題になっていました。