ドイツ・フライブルク大学呼吸器外科の手術室には大きな窓があり外が見えるような構造です。これはハイデルベルク大学ではそうではなかったので、ドイツ全てでは無いと思いますが、初めてこの手術室に入ったときは衝撃的でした。日本の手術室はまず窓は無いです。手術室壁の外に通路がありそこに窓があることはありますが、これは窓があると術者が気が散るからか、耐久的なことを考慮してかなどは不明です。まあ、あまり外から望遠鏡で覗かれてもいやなんで守秘的な意味もあるのかもしれません。今や、日本でも窓がある手術室や、窓が無くてもビデオでタイムリーに家族に手術の様子を見せられるような構造のところもあります。また手術用具は以前にも言いましたが、ディスポ製品というものがかなり少なかったです。つまり日本で使用しているピーナツ(Topffer)などの類です。鉗子に綿球をつけるのが当たり前でした。綿球はサイズがいろいろありました。気をつけないと術野に迷入しますね。術衣も当然選択できる布のもので、大きいサイズしか無く、困るのが首から胸が大きく膨らみダブつくことでした。なんとか工夫しましたが。いかにコストを抑えるのかというのが手術の一つの命題になっていました。