手術(オペ)

そして肺癌の手術(オペ)を行うことに。肺癌でオペができるできないとはどういうことなのでしょう。一般的に元気な人ではステージという進行度の具合でオペをするかどうかを決定します。I期からIIIA期の比較的早い段階ではオペが可能なんですがIII期でも腫脹リンパ節がごろごろあるとき(Bulky N2)は通常はオペしません。初めに化学療法をしてからオペするのが普通です。なぜオペしないのかというとオペしてもしなくても予後が変わらないとこれまで言われてきたからです。しかし、長年臨床に携わってきて、III期以上、IV期でさえもオペで肉眼的に根治的にきっちり切除できれば癌の再発無く長生きされる人も少なくありません。また、最近の目を見張るほどに発展した化学療法、分子標的剤、免疫治療などにより、本当にオペした方が良いのかしない方が良いのかはわかりません。これは現状存在する統計学上の臨床試験のエビデンスに基づいているわけであり、現代の進歩した治療を含め、患者さん一人一人病態や背景が異なるので一概には優劣が言えないわけです。では、オペするかしないかは微妙な病態の時はどちらになるのでしょうか?通常はそういう過去のエビデンス(論文)を患者さんに提示し、よ~く説明して決定してもらうというのが理想でしょう。でも、専門家でないなら普通は十分な理解は無理ですよね...理想と現実は異なります。エビデンス的にはAの治療選択が普通なんだけど、当然Bを選択することもあります。それは例えば患者自身の強い意向があったときや、その治療を開始しても耐えれるだろうかと思うとき等です。なんでもかんでも、この治療は絶対とは言えないので、そこは医師と患者との話し合いです。極端な例ではステージIV期でも手術をすることもあります。現在のガイドラインからは完全に外れた治療です。もちろん術後治療は必要ですが、そういう治療で何人も再発なく長生きされている患者さんもおられます。毎年ガイドラインが発表されて推奨される標準的な治療はこうですというのはある程度はわかりますが、当然ガイドラインでは示せないような治療もあります。これら病態に対しては病院はCancer Boardという名の下に外科、内科、放射線科、病理科などあらゆる科の医師が集まりDiscussionします。すべてガイドラインに書いてある治療を機械的に行うだけならば、こんな楽な仕事はありません。それこそAIに仕事を取られそうです。

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